2016年7月12日火曜日

CB1100 夏の定期メンテナンスとリアタイヤ交換

夏至ツーは実施したのですがメンテ記事のほうが先に書き終えてしまったので公開したいと思われます。

夏の定期メンテの主な作業はブレーキの揉み出しとフルードの交換、そしてオイルとフィルターの交換になります。
この他に不具合があれば一緒にメンテをするという感じで、今回はスリップサインが出る寸前となっていたCB1100のリアタイヤの交換が追加されました。

今まで履いていたのはダンロップのロードスマートⅡ

ロードスマートⅡ
リンク先にて確認しましたがもうサイズラインナップがほぼありません。
近く廃盤になるでしょう。
自分の中での基準となるタイヤで傑作と言っても過言ではない性能を発揮してくれました。
特に摩耗が進んでもそれを感じさせない旋回性能と衝撃吸収性能は素晴らしいと思います。

そして今回選んだタイヤはダンロップのロードスマートⅢ

ロードスマートⅢ
パターンが大幅に変更され衝撃吸収性能と耐摩耗性能、そして疲労軽減度が大幅に向上したとのことでした。
他にどこかで読んだのか忘れましたが、ロースマⅢは販売地ごとにコンパウンドを変更してその地域に最適化されているとかなんとか…
北米には北米用、日本には日本用のロースマⅢが供給されているらしいです。

実際の所は乗ってみればわかるということで、届いてすぐに交換作業を開始しました。
普段はタイヤの間に雑誌をいれてビードを上がりやすくする作業をするのですが今回は無しです。


作業の成功は事前準備が7割、確認が3割。
これが全て!
というわけで必要な工具の類と新聞を敷き詰めて作業開始です。



アクスルナットを緩めてシャフトを引っこ抜くとやや渋い。
シャフトには錆が発生しています。

アクスルシャフトの錆
毎回引き抜く度にグリスを塗っているのですが今回はやや油切れの傾向。
これは少しまずいと感じましたのでホイールベアリングも見ようじゃないかとなりました。

購入しておいた新工具、シールプーラーを使ってダストシールを簡単に剥がします。

シールプーラー
今までマイナスドライバーを使っていたのですが、シールプーラーのあまりの簡単さに驚きました。

ディスク側のベアリングを確認すると外周に錆が大発生。

ディスク側ベアリング
ベアリングのグリスは結構減っていました。

ボール間のグリスがない
スプロケ側はさらにグリスがなくなっていました。

スプロケ側はほぼない
どちらもグリスを追加しておいたので今年は大丈夫でしょう。
ベアリング外周の錆はホイール内の錆が移ってきているようで対処の方法がない状態です。
ホイール内にボンスターを突っ込んで棒を入れてゴシゴシするくらいしかないですかね。

ホイールの内側にもうひとつベアリングが入っているのですが、こちらはグリスが残っていたのですが色が微妙。

ホイール内のベアリング
特殊グリスなのか乳化したのかわかりませんでしたがそのままにしておきました。

と、あとは交換予定のハブダンパー。

ハブダンパー
すかすかでした。
ハブダンパーを新品にすると驚くほど加減速、変速時のショックが減るので1~2万キロくらいで交換することをお勧めします。
自分は4万7千キロほど交換しませんでした…

タイヤを外していきます。

ビードブレーカーでビード落とし

リムプロテクターセット

片面外し完了
デイトナのオフセットタイヤレバー、力がかかりやすく先端が薄いので使いやすかったです。

ホイールからタイヤを外すことに成功 

バルブを除去
バルブはタイヤ交換の度に替えましょう。
バルブがダメになるとタイヤを外さなければ交換できず非常にめんどうです。
バイク屋に頼むとタイヤ交換と同じ工賃を支払うことになるので痛い出費となります。

ホイールの内側を清掃 

新しいバルブを装着
ホイールの上の工具はバルブインサーターです。
これがあれば簡単にバルブを入れることが出来ます。

ここからタイヤを装着していきます。

ロースマⅢ

製造は2016年の14週
4桁の数字の最初の2つが製造週で下二桁が製造年になります。
14週だと4月くらいの製造ということになるでしょう

片面のはめ込みに成功
気温が高かったのでタイヤも柔らかくビードもそれほど硬くなかったので簡単にはまりました。
この片面のはめ込みは、タイヤを置いてホイールをはめ込んでいくか、ホイールを置いてタイヤをはめ込んでいくかのどちらかを選ぶのですが、今回はホイールを置く方でやりました。
フロントタイヤはタイヤを置く方だった気がしますね。

そしてここからが問題でした。
もう片面をタイヤレバーを使ってはめ込んでいくのですが、最後の部分がどうやってもはまらない。
工具を使ってタイヤを押さえてもレバーが滑って固定できず諦めました。
前回もこの部分で諦めて工具を買ったのですが…18インチのラジアルリアタイヤを手組するのは自分には無理なようです。
この日は暑くガレージ内で超絶に踏ん張るタイヤ交換なんぞをしたので熱中症になりかけました。
仕事前にやったのでかなりやばかったです。


翌日、軽トラにタイヤを積んでバイク屋に持って行ってはめ込んでもらいました。
タイヤの廃棄もあったのでそれも頼みました。
うちのガレージにもタイヤチェンジャーが欲しいですね…。

組み上がったリアタイヤ

軽点OK
タイヤの一番軽い部分とホイールの一番重いバルブ部分を合わせます。
というかバイク屋がやってくれてました。
ビードも上げてもらったのですが、上げる時はバルブコアを抜いた状態で空気を入れると上がりやすいです。
これはコアがないほうが一気に空気が入るからというわけです。

タイヤは装着するだけの状態になったのでリアブレーキの整備に入ります。


リアブレーキのピストンを揉み出し。
あまり固着もなくパッドも段減りなどはありませんでした。
動作は良好のようなのであまり手を加えずに組み直します。

で、ここからがまた問題でして、アクスルシャフトが入らないという事態が発生しました。
左から入れて右に抜けるアクスルシャフトがプラハンで叩きまくっても入らない。
それどころか今度は抜けなくなってしまい逆側からT字レンチ突っ込んで叩きまくってようやく引きぬくことが出来ました。
2回ほどアタックしてダメで原因を考えてみました。
行った作業は
・ダストシール脱着
・ベアリングのカバー脱着、グリス注入
・ハブダンパー交換
・リアブレーキの清掃
・タイヤ脱着
どれもアクスルシャフトが入らないことに関係してなさそう…
パーツリストを見ても何がダメなのかわからなかったのでサービスマニュアルを見て気が付きました。

サービスマニュアル
左右のカラーが逆だ

パーツリストだとカラーの長さが逆に表示されていたり、カラーに残っていたダストシールの痕が微妙だったりでてっきり「こうだろう」と思っていたのが逆だったというだけの理由。
それだけの理由なんですが猛烈に苦労したしある意味納得もできました。
間違っていれば組みあがらないという構造に納得したのです。
組み上がってしまえば大変な事故が発生してしまったかもしれません。
そうならないためにもこのように「間違っていれば組みあがらない」という事は重要だと思ったのです。
まあ確認を怠ったためにこういう事態になったので反省はしましたが。
次回からは外したら即座に写真撮影を行って記録を残すことにしました。

そしてタイヤを無事に取り付けて

ホイールを磨いたのですごく綺麗
リアブレーキのフルードを交換し

リアブレーキリザーバータンク

今回もお馴染みのスタイル
クラッチのフルードも交換しました。
前回の交換からシフトアップ時の動作不良の症状が出なくなってます。

クラッチスリーブシリンダー
画像はありませんがフロントブレーキのピストンも揉み出ししてフルードも交換しました。
両手での作業なので写真が取れなかったという理由です。

作業を完成させて赤井川まで試走。

赤井川、冷水峠展望所より

同上
新しいタイヤは馴染むまでやや時間がかかり、その間空気が抜けやすくなっています。
このため交換後は乗るまでに空気圧を高くしておき乗る際に調整するという作業があります。
自分は今回指定空気圧290のところ350まで上げておき乗る前に290まで落としました。

ロードスマートⅢの乗り心地ですが、新品タイヤ特有のショック吸収性能を堪能できたほかはあまり違いを感じられませんでした。
これはすごい事だと思ったのです。
摩耗したロードスマートⅡはつまり性能の低下が現れないということ。
ロースマⅢも多分そういうタイヤであるだろうと思われます。
違いが感じられる、体感できるほどの違いを味わえるというのもタイヤ交換の醍醐味ではあるのですが、こういう風に変わらないのもいいんじゃないかと自分は思いました。

最後に
交換したロードスマートⅡは11170キロの走行で交換となりました。
まだスリップサインは出ていませんでしたが、あと数百キロの走行で出るだろうと言う状態でした。

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