2018年9月29日土曜日

走れオザキ 25

走り出すと夕日はすでに山の向こう。
黄昏時の道路を西に向かって走る。
左折するといきなり真っ暗になって焦る。
日が落ちる方向以外はもう夜の帳だ。
この時期に赤井川まで走った記憶は多分ない。
去年の最後も行っていない。


とうとう59000キロを記録したCB1100のメーター。
10月中に6万を突破するかは極めて運次第。
シート高の変更でライディングフォームをどうするか決めかねている。
色々考えはするけど結局は走り出さなければ決めることはできない。

真っ暗な道をハイビームで走る。
もう息は白い、それくらいの気温なのに虫が多い。
ワックスがけした輝く車体に盛大に体当たりして爆散する虫を罵りながらr753とr36のコーナーで色々と試してみた。
リーンインかリーンウィズか。
あまりステップ荷重をかけれない感じなので少し難しく感じる。
停車に至るまでの減速にも課題が残っているが、結局太ももにかかる負荷は今までと同じくらいになりそうで、これはツーリングに出るとまた太ももがパンクすることになるだろう。

冬用インナーはまだ必要を感じなかったけど、グローブはそろそろ冬用でもいいかもしれない。
昼間はまだ暖かいけど日が落ちると一気に寒くなる。
ホットコーヒーがおいしい。暖かければなんでもいい気がするけど。

ドレミコレクション 油温計

ジ◯ングの足とほぼ同じようなもので飾りです。
針が動くのはよくできたギミックというところで、実際の油温とはかけ離れた数字が表示されているはずです。
自分はわかってて買っているのでありがたいご指摘はご遠慮申し上げます。
好きなんですこのパーツ。いつかCB1100用が出たら欲しいと思っていたので。
飾りでいいのです。よくできた飾りであって欲しいと。


赤井川はやはり夜走向きではないので、次回…があれば逆方向に走ることになるだろうか。
それとも今年はこれで打ち止めか。
10月1日には台風が北海道にという話もあるので、皆様どうかご安全に。

2018年9月25日火曜日

走れオザキ 24

昨日壊しながら組んだウインカーと転倒後の処理のテスト走行。
転倒後の処理っていうのはトリプルツリーの下側のボルトを緩めてフロントフォークの捻れを解消するのと、フロントブレーキのフルード交換。
転倒しているオートバイを引き起こす際は間違いなくフロントブレーキを握っているはずなのでその拍子にエアが混入している可能性があるのでほぼほぼ交換することにしている。
クラッチも握っていたら交換。
あとは走ってみて異常がないか。今回はシートもK&Hのハイシートから数年ぶりにノーマルシートに変更しての走行。
立ちごけ対策としてシート高を低くするっていうのは恐らく最もスタンダートな方法だろう。

オートバイにまたがって足をついて驚く。
両足の裏が地面にべったり付くことに。
ハイシートの時はつま先立ちだった。この両足べったりの感触。なんという安心感。
乗ったままバックするのも楽。低速走行時のフラつきや発進、停止の時のバランスも良い。
これは足つきだけの問題ではなくシート高が下がったことによる重心位置の低下も影響している。
重心は低いほうが良いのはいまさら説明するまでもないのだけど、シート高の高さでここまではっきり違いが出るとは思ってもみなかった。
シート高の差は48ミリ(4.8センチ)。
この数センチの差でライディングの根本的な部分、力の入力に関する部分にまで影響が出ている。
それを詳しく書くと驚くほどニッチで長い文章になるので止めておく。

今の自分にとってはノーマルシートの方がより人車一体をしやすい…と言うわけだ。
膝が窮屈なので長距離の走行は難しそう。
ただ、以前ノーマルシートで味わったケツの痛さはもう味わうことは無さそう。
これはライディングフォームが以前と大幅に変わってシートは座るものではなくケツを置くものに変わったから。
座るのは停車したりする時だけだから。
という具合で残りの一ヶ月でノーマルシートに対する評価をどうするか決めたいと思われます。
ダメだったらK&Hのローシートが欲しいかな…と。


もう9月も末なので大急ぎで走り出しても夕日に間に合わない。
今日は雲も多くて夕日は沈んだあとだった。
残光ですごい景色だったけどスマホのカメラでは余計な光を拾ってまるで写すことができない。
違うものは写せたけど。

札幌302 て 33-72

天井で光ってるのは前の車のブレーキランプではなくパトランプ(赤色回転灯)だ。
この33-72は夕方の時間帯にこの近辺をループして速度違反車を捕獲している事が非常に多い。
本日は秋のカツアゲ期間中ということでさらに頑張っている模様。
なお、乗車時はヘルメットは着用していなかったのを確認した。蒸れて髪の毛がなくなったら大変だものね。でもかぶってたほうがいいと思う。
停車命令を出して停車した車にパトカーが追突したっていう事件が起きたばかりだから。

それでは皆様ご安全に。

2018年9月24日月曜日

CB1100のウインカー交換(左リアウインカー)

今日は休みだったけど雨予報のため走り出すことはしなかった。
注文していた純正ウインカーが届いたので作業開始。

交換途中

モデルチェンジ後はウインカーの形状が変更されているので詳細は割愛。
自分のCB1100はグラブバーに純正キャリアも取り付けているので非常に面倒くさい。
ウインカー配線はリアフェンダーを外さなくても引き抜き・突き刺しが可能。
ウインカーのコネクターは突起を押し込んで外すタイプではなく、突起を起こしてコネクターを引き抜くタイプ。
これが理解できなくてコネクターを破壊するところだった。

取り外したボルトはサビがひどい。

リアキャリア固定用ボルト

このボルトはキャリアと一緒に入っていたボルトで所謂特殊形状のボルト。
探せばあるのかもしれないけどそこらのホムセンでは多分取扱はない。
サビは落として再利用。


取り付けは再三の失敗があってまた矢吹みたいになりそうになった。
最初の取り付けでウインカーの裏のプレートを付け忘れて同じ作業をもう一回やることになる。
二回目の取り付けは裏のプレートの共締がうまくいかずボルトを外して調整。
三回目の取り付けで右前側の取り付け部分のネジ山が舐める

Son of a bitch!

ぬりゅっていうあの感触。
最近菩薩のような心で事に当たることが多くなり平穏な毎日を過ごしていたのですがこれには叫んでしまいましたね。
Son of a bitch! Son of a bitch!

とりあえずスクリューストッパーっていう舐めたネジ山に付けるとちょっとだけ救われる液体を塗ってみたのですが効果なし。
ボルトは回してもヌルヌルで締まる感覚はなし。
裏を見る。ボルトの先が出ているのを確認。
あとは写真のとおりです。適当な、外形が13ミリとかいう本当に適当なナットで締めればもう大丈夫!
何しろネジ山はフレームに溶接されているので、修理に出すとこれまためんどうなことになるので…
まさか規定トルクで締めている最中に死ぬなんて思いもしませんでした。

修理してるのに壊すっていう。
結局5時間くらいガレージで作業してました。
これでまた走り出せる。その前に洗車しないと。

2018年9月22日土曜日

9月18日のツーリング

9月が好きだ。
その事に気が付いたのは今年になってからだ。
自分の中で9月は一年で一番地味だ。印象に残らない月だと言える。
もちろん自分が忘れ去っているだけの話で、振り返ってみるとそれは9月だったのかと思うことが多くて驚いてしまう。

9月は空が一番高くて景色が一番青い

毎年それを忘れているらしい。
勘違いしている部分もある。あの景色は夏の景色だったと。
実際は秋の景色。晩夏と言うべきか初秋と言うべきか迷うけど、暑い時は晩夏、寒い時は初秋としておけばいいんじゃないかと。



朝里峠と支笏湖

2014年9月11日の大雨で甚大な被害が出た支笏湖周辺は今なお復旧工事が続いている。
大雨の後も幾度の強風、大雨、台風の襲来で何度も傷ついている。
地形が変わってしまった部分もある。きっともう戻らないだろう箇所もあるだろう。
今年も台風によって相当な倒木や斜面の崩落があった。


折れた木よりも根本からひっくり返っている物が多い気がする。
木は強風に耐えれても土台が耐えきれなかった感じのものが。


大滝区優徳から林道を探索し




北郷線 北郷支線 13時39分

壮瞥町の裏側を走って洞爺湖温泉街の方へ入る。
今日は湖畔を周遊しない。洞爺湖に東側からアクセスすると時計回りで周遊するのはちょっとルート的に難しいから。時間があればいいのだけど秋なのでもう日が短い。

いつもの道を逆側から走るとちょっとした発見がある。忘れているだけのこともあるけど。

羊蹄山 農道より 15時19

ここはR230とr285を繋ぐ割と利用頻度の高い道。
右手には尻別岳も見える。
今日はr97を北上して羊蹄山の西山麓、R5を走って赤井川へ帰るつもりでいた。
距離的にはかなり短い。しかしそれでいい。秋は短いのでそれに合わせてルートも変える。

見知らぬ花が咲いている。

r97 15時39分

r97は現在補修工事が行われていて一部が砂利道となっている。
結構前から続いているがまだまだ続きそうだ。
砂利は結構深くてTWだとあまり問題はないけどCBならご遠慮願いたいくらい。
フルカウルとかアメリカンなオートバイなら迂回したほうがいいだろう。

新しい林道探索をしたり、未舗装路ではリーンアウトで曲がると車体が安定するのを確認できたり、右コーナーでイン・アウト・アウトのライン取りをすると旋回時間を長く感じられて人車一体感を堪能できたりと、色々な発見があった。
CBはまだ修理部品が届いていないので次のツーリングも多分TWで走ることになりそう。

そろそろ冬用のインナーが必要になる。そんな夕暮れになってきました。







2018年9月18日火曜日

9月12日のツーリング

とうとうチェーンを交換して走れるようになったCB1100。
久々にエンジンをかけようとしたらかからなくて焦る。
バッテリーの電圧も低下していたのだけど、アクセルを開けてセルを回さなければエンジンがかからなかった。FI車なのに。



7月にTWが戻ってきて以来となる。
TWで理解したライディングがCB1100でも出来るのか。
答えはすぐに出た。大丈夫。

赤井川村 冷水峠 10時6分

台風が来て地震が起きた。
メインルートはどうなっているだろうか。今日はそれを確かめるために。
鍵は無くさないよう処理をした。

音が鳴って光を反射して手首にひっかける

キーホルダーが好きじゃないのだがキーレス途方に暮れるのはもうご遠慮願いたい。

R393からr604、r66のニセコパノラマラインへと繋いでゆく。

コーナーを駆け上がってくるGSX-R

観光客は一人もいないガラッガラのニセコパノラマライン。
この駐車場もいつもは車がいるけど今日は自分一人きり。
写真のライダーはたまたま撮影している時に入ってしまった方で、無理のないリーンウィズでコーナーを駆け抜けていった。

r66からr32、r914に入り少しだけ道路探索をする。




上泉橋 12時57分

r914からr702、そして豊浦に到着。

豊浦発電所 斜面が崩れている

倒れた木や崩れた斜面がいくつも見受けられた。
あの大雨やあの強風、あの台風。それらの傷もまだ癒えないままでさらに傷ついていく。
いつの日か元に戻るのだろうか?



洞爺湖を周遊している最中に力尽きる。
へたりこんでしまった。
今のライディングフォームは体力を著しく消耗するのはわかっていた。
TWで300キロちょっと走っただけで帰ったらへたり込むくらいなのだから。
CB1100では200キロ。
その距離で長い休憩を取ってようやく走り出せるくらい。
走り出してもすぐに疲れる。
乗り方は同じで車体重量と出力が増大すれば疲労は増える。道理だ。

それでもこの日はR276を走って帰ってきた。
一番遠回りな道を走って。
羊蹄山を見て赤井川村に帰ってきた。



羊蹄山 赤井川村 道の駅 17時46分

だけど、最後の最後にやってしまう。
ガレージ前で停車して左側に傾いた車体を踏ん張って支えることができなかった。

左リアウインカー破損 左ハンドガード破損

あとは例によってエンジンガードが傷ついたがそれはどうでもいい。
エンジンガードがなかったらエンジンカバーがえらいことになっていただろう。
燃料満載で車体を起こすのも非常に大変だった。
ある角度から急激に重くなって車体が持ち上がらないのだ。まあ自分が非力だというのもあるが。

ウインカーはレンズだけではなく本体も割れているのでアッセンブリ交換。
ハンドガードはステーが無事だったので以前ダメにした物から外しておいたカバーだけ交換してみた。
車体の引き起こしで全身の筋肉を無理やり使ったので強烈な息切れを起こしてガレージで矢吹みたいな体勢で長いこと座っていた。


なんというか…自分の責任で起こした事もそうでない事も、立て続けに嫌になる事が続いて何もかも嫌になってしまった。
作業しようとしたら20回も呼び戻されてまったく何も進まずに終わってしまったくらいに嫌になった。
つまりその程度で済むことだというわけだ。
まったく後ろを見ないで猛烈にバック駐車してきたプリウスにバイクごとコンビニの壁に挟まれたわけじゃない。
翌日全身筋肉痛に襲われたけど、そんなの3日もすればもとに戻る。

またオートバイを走らせるだろう。
ダメなところは改善して、再び走り出すだろう。
何しろ自分にはそれしかないのだから。
まだ、走ります。

2018年9月6日木曜日

チュービー作戦

鍵が行方不明。
詳細は以下のようになる。

バイクを停車させてエンジンを切る
キーを使ってヘルメットホルダーのロックを解除
このあと鍵の行方は記憶していない。
トイレに行って戻ってきて雨具を脱いで出発するかと思ったら鍵がなかった。
ヘルメットホルダーに付けっぱなしにしていたか、それともどこかにしまったのか。
それは定かではない。
現実は鍵がないということであり、鍵がなければオートバイは走り出せないということ。


結局数十分ほど探し回り、ないという結論に達した。
あらゆるポケットと隙間を探し回り、トイレの個室で全裸になってみたが見当たらなかった。
地面を凝視してバイクのまわりを徘徊もした。
しかしなかったのだ。YAMAHAの刻印された鍵は。




もちろんないという結論に達すればそれでよしというわけではない。
スペアキーは家に戻ればあるが、問題は家がここから100キロの彼方にあるということだ。
さらにその100キロ、もう少し詳しく書くと現在地から公共交通機関を問題なく使用できる60キロほど先までの移動手段が徒歩以外ないということだ。

バス停の存在はあったはずだと思った。

確かにあった。バス停はあった。
しかしそのバス停は萌えっ子フリーきっぷで有名な沿岸バスのバス停で、1日1往復というまさに僻地の公共交通というものだった。
あるだけマシさ。確かにそうだろう。公共交通機関がなくなった場所を知っているし、我が僻地でも減便こそすれまだある。

とはいえ今現在の自分にとっては何の役にも立たない。
様々な案が頭の中に浮かんでは消えていく。タクシー、ロードサービス、誰かを呼ぶか…など。
だがしかし、自分は救われた。
公言することはできないが、他者の善意によって救助された。
ご覧になっているだろうか?
もしそうであるならこの場でもお礼を申し述べたい。
ありがとうございます。無事に戻れましたと。



その日の内に自宅に戻れた。
オートバイを置いてきたが戻ることはできた。
帰路の途中も帰宅してからも、あまり考えることは出来なかった。
この出来事は今後も自分のオートバイ生活に大きな影響を与えるだろう。
それだけは間違いなかった。


今日中にオートバイを引き取りに行く気でいたが、それも出来なかった。
いや、もしも方法を選ばなければ可能だったが、自分が採った方法は頼まず頼らずに済む方法だった。
人の善意は高い。悪意はさらに高い。


もしも軽トラックがなければ札幌発16時10分のバスに乗るしか方法がなかった。
しかし軽トラはあるので荷台に積載するという方法が可能となる。
だが自分は積載するためのラダーを持っておらず、固定するためのベルトも持ち合わせがなかった。
でもそれらは購入することが可能だ。
仕事を終えて軽トラでラダーとベルトを購入してからオートバイを積み込みに行けばいい。
今まで一度もやったことのないことだが、見たことはある。
バイク屋で、ロードサービスで。

そうと決まればラダーの確保から始めた。
電話で最寄りの工具屋に確認し、在庫を確保。
翌日に電話でオートバイをその日に引き取りに行けなかった事を置いていった場所の方に謝罪し、本日(4日)夜遅くに引き取りに行く旨申し伝えた。

自分が名前すら伝えていなかったことを恥じた。
そして先方から引き取る時間は雨風が強くなることを教えていただいた。
台風の直撃。
やったことのない軽トラへのオートバイの積載作業を、台風の直撃下でおこなう。
いや、台風はこない。大丈夫だと言い聞かせる。
もちろん自分のような人間の妄想に過ぎない。
特に今のような状況下では、物事はただ悪い方へ向かうだけだ。



仕事が終わり風は強い。
自転車で坂を下っているのに風で減速して前に進まないほど強い。
しかし予定に変更はなかった。
(運が悪いので当然)渋滞している並走車だらけの殺伐とした国道をぶっ飛ばしラダーとタイダウンベルトを購入。
お店の方にすぐに使うので梱包はすべて投げ捨てて下さいと無茶なことを申し伝える。
このめんどくさいオーダーのツケもいずれ高く付くことになるだろう。
裸になったラダーを荷台に放り込み、途中で給油して1回だけセコマで休憩とって先を急いだ。
焦れていたというのもあるが、風が強くなってきてオートバイが倒れていないか気が気ではなかったのだ。
天気予報を確認すればよかったのだろうがその時間すら惜しかった。

遠くで風が鳴っている真っ暗な中にオートバイは立っていた。
もう出発してからかなりの時間が経過している。
幸いまだ雨は降っていない。小雨は降ったりしているがそれも今は止んでいた。
ここからは焦らない。というよりオートバイが無事で安堵してしまった。

荷台の端に慎重にラダーを掛けてまずは自分が乗ってみる。
アルミ製のラダーは思ったよりも安定感がない。
いつも行くバイク屋の鉄製平面ラダーのようなどっしりした感じではない。
そして自分はラダーを一本しか買っていない。
乗せる時はエンジンを掛ければ済む。下ろす時はガレージに着いた時で足場の確保ができるので買わなかったのだ。
セールの時にもう一本買うことにしている。緊急時でエンジン始動が約束されてなければ二本買っていた。

念の為持ってきた脚立をラダーの脇にセットして、何度かエンジンを掛けずに積み込もうとするが失敗する。
このため当初の予定通りエンジンを始動して荷台へと積載した。
しばし荷台の上のオートバイと格闘して位置をずらし、あおり板に前後輪を当ててタイダウンベルトを掛ける。
ベルトは3本用意したがサブベルトはあったほうがいいと痛感した。今度買ってこよう。

TW荷台に乗る

ベルトの掛け方は間違っているのでありがたいご指摘はご遠慮願いたい。
掛ける場所はまあ大丈夫だ。サスのインナーチューブに掛けたらダメなことは知っていた。
よく考えたら4メートルのラチェットタイダウンを2本買ったので繋いでシートの上に掛けてしまえばよかった。
ともかく固縛は成功して車体はびくともしなかったので、鍵を紛失した現場まで移動してもう一度探してみた。
当然見当たらずゆっくりと現場を後にすることとなった。
ここからは50キロ以上で走ることはないし、急の付く動作どころか加速と減速時のショックもクラッチを慎重に操作して消していかなければならない。
何しろ初めてやった作業で自分がやっているのだ。まるで当てにならない。


今来た道を戻る。
ツーリングではないのでそれでいい。
札幌が近くなるに連れて天気は悪くなっていく。
スマホで天気を確認すると南から台風が接近していた。
ならば仕方ない。台風の方に向かっているのだから。

仕事が終わってからずっと動き続けていたので限界に達した。
R337のセコマで食料を買って休憩を取る。
もう少しだ。だが帰宅してから下ろすまで油断できない。
セコマのポテトサラダがやけにうまかった。ああ、こいつは空腹だけが原因じゃない。本当にうまい。味がちょっと濃いが。自分は全体的に薄味が好みだ。

食べ終わったら台風の直撃を受けていた。暴風域に入ったらしい。
ワイパーを最速にしても間に合わないほどの雨と、木がなぎ倒されるほどの風の中、勘弁してくれと思いながら軽トラを走らせた。
台風の最中軽トラにオートバイを積み込んで移動しているやつなんてそうそういるもんじゃない。
ごォーっと風が吹いて車体が揺れる度に行きた心地がしなかった。


最後は横から殴りつけるような雨の中、ラダーは滑るって事を勉強しながら無事にオートバイを着地させた。
作戦開始から約6時間後のことだった。
台風に付けられた名前はチュービー。台風21号。
今回の出来事はこの台風の名前から付けてみた。
諸兄も出先での鍵の紛失にご注意を。願わくばそんな間抜け野郎は自分ひとりでありますように。