都市部においては郊外から都心へとアクセスする道になることもあり、国道よりも交通量が少ない事から地元の人間が好んで走るような事も多い。
もう一度書くが2桁の道道は主要地方道という位置付けで、地域と地域を結ぶわりと整備された道という扱いになる。
だが自分が知る2つの道道は上記の文をあざ笑うが如き、林道と称しても問題がないような酷道である。
ひとつは道道32号、新富から南の道央自動車道と交差するあたりまでの部分。
そしてもうひとつが芦別と美瑛を繋ぐ道道70号の油谷⇔二股間である。
今日は因縁のある道道70号をTWで走破した事と、その因縁について書いていきたいと思います。
まずは因縁についてのお話。
これにつきましてはまず樹生さんに謝らなくてはなりません。
コメントを記入した時は気が付かなかったのですが自分はこの道を知っておりました。
すっかり忘れ去っていたのですが、道道70号の場所を確認している間に思い出しました。
CB1100を購入した初年度、2010年の8月30日。
まだスマートフォンもツーリングマップルすらも持たず、大きなスーパーマップルだけで北海道をツーリングし始めたばかりの頃。
ツーリングマップルと違いスーパーマップルにはダートの情報が記載されておりません。
このため富良野方面へ向かおうとしていた自分は国道38号で素直に南下するよりも、道道70号で東進して上富良野から富良野入りしようと目論んだものと思われます。
結果、半泣きになりながら何とか二股ゲートまで走り切った記憶とゲートの写真が残っている次第です。
当時はまだ林道走行の経験もほとんどなく、果てしなく続くダートと砂利道のコーナーに絶望的な恐怖を覚えました。
何しろ買って4ヶ月目の新車、絶対に倒せないというプレッシャーもありました。
暑かった(2010年~2013年は30℃超えしまくりだった)し、怖かったし、若かった。
いったいどこの道を走っていたのかもよく記憶しないままだったのですが、最後に二股ゲートの写真を撮影してい自分を今はいいねしてやりたいと思います。
思い出してからはまるで敵討ちの気分。
峠道が砂利道のとんでもないところだったという記憶。
今の自分とTWなら確実に走りきれるという自信。
あまりにも早い日暮れ。
雨の多い10月の北海道。
そして日曜日の休日が多いシフト。
すぐれない体調。
ネガティブな要素が多かったのですが、道道70号は何年もやり残していたはっきりしないものだったのでわかったのならすぐにでも何とかしたい。
その気持ちが勝ったので晴れのち雨の天気予報、日曜日で混雑する道路、前日B勤であまり休めなかったにも関わらず出発しました。
出発時刻が10時17分。
夏場であればr28からR451で滝川まで向かうのですが、17時にはもう真っ暗という日の短さでは悠長に走るわけにもいかず札幌ICから高速道路に乗って滝川ICまで移動しました。
それにしても日曜のR5や札幌新道の混雑具合は少しうんざりするものがありました。
自分のように普段は平日が休みで交通量の少ない道路を快適に走るライダーからすると、日曜の混雑した道路を走らざるを得ないライダーに同情を禁じ得ないと思ったほどです。
出動しているパンダとシマウマもまた多く、シマウマに関しては雪虫まみれになるから出るのはやめろと言いたいほどでした。
それはともかくとして…
道央道では走行車線から一度も出ることなく80キロ~90キロの速度でひたすら距離を稼ぎました。
道央道は制限が100キロで2車線が延々続くので何の問題もなく走り続けられます。
これが道東道とかだと1車線で後ろで渋滞が始まると居心地が悪くなりますからね。
野幌のPAで休憩したのですがPAにセイコマがあって驚きました。
反対側のPAにもあってセイコマの進出ぶりには驚かされるばかりです。
野幌PAのセイコーマート |
こちらは二輪用駐車場に自分のあとに入ってきたバイク。
残念ながら自分にはドゥカティということ以外わかりませんでしたが、非常に綺麗に磨かれているのはわかりました。
ステンのマフラーのサイレンサー部分がピカピカでした。
現行のモデルではないどころか形状からかなり古いのではないか?と感じました。
特にエンジンをよく見るとベベルギアがあり驚きました。
オーナーは付近にいなかったので盗撮してあとにしました。
※後ほど調べたところドゥカティ900SSだと思われます
恐らく900SS |
ここのローソン、非常によい位置にあるのか何度も来た記憶があります。
セルフのガソリンスタンドも併設されておりライダーには嬉しい仕様というのも入りやすい原因の一つなのかもしれません。
当然給油もしてR38からr224に入ろうと思ったのですが車の流れが速くこのままでもかまわないと思いそのまま走行。
芦別からr978へと入りました。
道道978号より |
写真の場所は対向車がきた場合にかわす避難所なんですが、落ち葉の下は砂で停車して足をついた時に軽く滑って肝を冷やしました。
道道には2種類あってひとつは景観を楽しめる道道、もうひとつは走りを楽しめる道道があると自分は勝手に決めつけているのですが、r978は前者の道でした。
r978の出口がそのままr70となり過去の記憶の確認をしながら舗装路を走り出しました。
道道70号 |
しかしいざ走行してみるとこの先砂利道の看板が少なくとも3箇所ほどあったかと思われます。
砂利道が始まるまでの舗装路は結構走りやすい道路なのでCBでぶっ飛ばしていたであろう過去の自分はきっと気が付かなかったのではないでしょうか。
今であれば大失態の大恥ですが、2010年の自分は最終的に自衛隊に救助されるような無謀なこともしでかしておりましたのでそれに比べればまぁといったところで…
さて、舗装路を今回も軽快に飛ばして未舗装路の開始部分で止まってみました。
オチメンペ川、多分3つ目の橋 |
唐突に始まる印象でしたが実際は反対車線に白い跡が結構残っていたのでこの先にダートがあるということは何となくわかります。
といっても今の自分にはということで、当時の自分にはきっとわからなかったでしょう。
そして当時の自分とCBではもうやだ!Uターンして帰る!という道でも今の自分とTWでは何か叫びながらアクセルを開けまくれる道だということです。
こんな砂利とか
OK砂利道! |
傾いてるぜ! |
地図上でもコーナーがきつい部分があるのですがその部分は綺麗に舗装されてました。
これは走りながら思い出したことで2010年当時もコーナーだけは舗装されていたと思います。
禁猟区と可猟区の看板が出てる林道の入口が結構あったのと、これも昔走った時もそうでしたが車通がそれなりにあります。
もっと言いますと砂利道のコーナーで4輪の対向車が突っ込んできます。
上記にありますがツーリングマップルでは砂利道表記になってますがスーパーマップルでは狭い道道という表記にしかなっておりません。
また、スマートフォンで使用できる無料のナビ(グーグルとかヤフー)でも砂利道表記はありません。
上富良野方面から芦別方面へ抜ける道というのはr759からR38へと抜けれる市道みたいな裏道以外だとこのr70しかなく、普通の人間はまさか走ってびっくりとんでもない砂利道だとは思いもしません。
なので走る車も普通のコンパクトカーであり軽でありセダンだったりします。
そしてそういう方々はこういった狭く砂利で見通しの悪い道路の走り方を知りません。
今日自分は見通しの悪いコーナーに突入する前にクラクションを使用しました。
そのうち3つは何事も無く通過しましたが1つは対向車がわりとコーナーを膨らんで走ってきました。
こちらはある程度覚悟があり危険予測もして走っているので対応可能、運転手の顔さえも確認できたほどです。
自分よりもやや年配の男性がかなり焦りながらハンドルを握ってました。
あー、クラクション鳴らしておいてよかったな…と思った次第です。
樹生さん情報にあったウォッシュボードを堪能。
TWのぶっとい後輪のバルーンタイヤが跳ねまくって前に進まないという状況が面白い。
唐突に地面に大穴があいている部分もあり、左側の路肩が一部崩れているところもあったりして2010年当時よりも道が酷くなっているような気がしてならない。
気がつけばそんな楽しい10キロはあっという間に終わってしまった。
二股ゲート |
このゲートの写真を5年前に撮ってからようやく場所を特定して再び走ることが出来た。
5年前のゲート写真 |
走り終えた達成感、そんなものよりもこれからどうやって帰るかのほうが重要だった。
予報通り雨は降る。
雨具は上以外装着して出てきた。
富良野から下道オンリーで後志まで。
二股ゲート14時21分、r135で雨となりR337石狩あたりまで降り続ける。
そこから先は乾いており18時を少し回ったあたりで無事に帰宅となった。
晴れている間は20℃を超えるような陽気で、とても雨など降りそうもない感じだった。
よい一日だった、そう言えるツーリングだった。
あと今月2回の休日を同じように言って終わりたい。