2015年7月22日水曜日

6月11日~12日 えりも岬ツーリング その7

西は大雨、東は猛暑、では北はどうだったのかと申しますと、じつに蒸し暑くやってられないという具合でございました。
ここ数日北海道らしくないジメッとした暑さが続いておりまして、自分の職場は上司がエアコン嫌いでして暑ければ入れるが除湿のためにはいれないという始末。
暑いのはとことん楽しめるのですが湿度が高いのは大変苦手な自分にはまさに地獄と申しますか…熱中症の初期症状が出るまでに至りました(嘔吐感と頭痛)。
長くなりましたがえりも岬ツーリングレポートはこれで最後になります。



カレーを食べ終えて店を出たのは多分15時を過ぎていたはず。
夏至が近いとはいえ後志に帰る頃には日が暮れている時間になるだろうと予測した。
帰りのルートは…おみやげを渡す相手は夕張の快速旅団さん。
となればr135からR452のハイスピードツーリングルートの走行以外考えられない。

R452(国道452号線)
通称夕張国道と言われる民家・GS・国家権力皆無の交通量激小のハイスピードツーリングルート。
南北に長く、山・川・湖を備える全長約38キロもある道央圏最強の無敵のツーリングルートと言っても過言ではない道路である(国道のくせに)。
いくらカレーを食べて休息したとはいえ、ここまでですでに300キロ近い走行距離、寝不足、便意の強襲などで身体は疲れきっている。

そ れ な の に !

まるで燃え尽きて灰になってもかまわないというほどの走行で一気に駆け抜ける。
自分でも不思議だった。
何をそうまでして全開で走らなければならないのか。
これほどまでに疲れきっているのに何故にさらに疲労しようというのか。

し ら ん が な ω

さすがに途中でへばって2回ほど休憩というかへたりこんだりしました。
林道の入口らしきものを見つけて「時間さえあれば!時間さえ!!」と涙も飲みました。
それでも目の前に走れば楽しい道路があれば楽しむしかなく、いかなる苦痛も楽しむための要素でしかなくなってしまうわけなんです。
まーツーリングライダーなんてこんなもんでしょう(笑)

写真も何もありません。
山も川も湖もぶっ飛ばして走り続け、虫だらけになりながら快速旅団さんに到着。
えりも岬みやげの超微妙な一品をお渡しし、ツイッターのフォローの件でお詫び申し上げてお店をあとにしました。
ちょっと長居できるほどの時間もなく、自分は頑張らないと話すのが苦痛な質の人間ですので。
コミュ障というのではなく会話するのがめんどくさいという…はい、すいません。

そして定番の夕張のセイコマにて休憩。
16時45分 夕張のセイコマ
南方向を撮影しているので太陽はセイコマの陰というか山向こうにあります。
ぼーっとしながらいったいどうやって万字を攻め立ててやろうかと思いを巡らせていたのですが、もうこの時点でそういう考えしかできないほどに疲れきっていたようです。
南下して高速道路で一気に帰るとか、r3で由仁経由、R234から高速道路に乗るとか色々と楽な帰り道があったのですが、下道オンリーでしかも急コーナー連発の道路を走ることしか頭にない、と。

R452を攻めたてた勢いのままに万字も攻め立てる!

岩見沢に到着しr81に入り新篠津村のセイコマで休憩に入るころにはもう完全にグロッキー。
ここでMyTrucksがおかしくなってログを取れない状態になり泣く泣くスマホを再起動。
アプリを終了する前に一応保存ボタンを押したのですが…保存には成功しておりました!
いつもは保存失敗でログをまるまるロストすることが多いのですが、まさに僥倖。

気を取り直して走りだしR337のいくつもの橋を渡りR5へ…


19時42分。
総走行距離781キロで自宅へと戻りました。
じつに、じつによい走りができたツーリングで、自分はこの後の2週間ほど走ることに満足した状態で過ごすことができました。

今はまた走ることに飢えている日々を送っております。

7月ももう終わってしまう。
この夏はいつまでも暑くならず、暑くなったと思えば雨で蒸し、思い描いたツーリングはなかなか難しいものとなっています。
CB1100を購入したのが2010年。
この年から2013年まで北海道ではらしくないほど気温が上がった夏が続き、そのあまりにも暑かった夏は今でも理想として記憶に残り続けているため、どうしてもこの夏はという気分になってしまします。

それでも夏は夏。
残り少ない北海道の夏を心ゆくまで楽しみたいと思います。
願わくば自分の休日に雨が降らないことを祈りつつ。

おわり

2015年7月16日木曜日

6月11日~12日 えりも岬ツーリング その6

今日も涼しい1日になりそうな北海道。
最高気温の表示は18℃となっております…どうなっているでしょうか?


ツーリング2日目

慣れない環境であまり眠れず何度も起きたり寝たりを繰り返しながら朝になりました。
自分以外の宿泊者の皆さんはかなり早くチェックアウトしたようで残っているのは自分だけでした。
自分の他にバイクが1台停まっていたのですがカバーが掛けられており車種はわからず、また自分が出発するときにはもういなくなっておりました。

夜に到着しあたりは真っ暗だったのでわからなかったのですが、宿と温泉の目の前は本当に海が近かったです。
宿の入口付近

宿の入口から見た温泉側の景色

荷物の確認とルートの確認を済ませて9時ころに出発。
じつは今日の走行ルートは狩勝峠を走るということだけが決まっておりそれ以外は何もないというものでした。
しかし1つでも決まっていればそこまでのルートはすぐに作れるわけで、まずは帯広に向かいますかということに。

昨日晩成温泉まで来たルートを戻りR336に出たあとr55を経由して忠類付近から帯広・広尾自動車道(無料区間)に入りました。
この自動車道もずいぶん延伸しました。
手持ちの2011年度のツーリングマップルでは中札内ICまでしかなかったのですがICそこから2つ追加され道路はかなり伸びております。

交通量は少なく信号もないので1時間半程度で芽室帯広ICまであっさりと到着しました。
朝から何も食べずに走り続けていたのでかなりの空きっ腹。
走りながら考えた予定では帯広のソウルフードのインデアンカレーを食べる予定でしたが開店は11時から、現時刻は10時40分。
20分のロスは許せないと判断し付近のセイコマへと予定変更。

セイコマ帯広栄通店で朝食を取りほぼ隣接するGSでTWも燃料補給を済ませ出発。
ここからはR38を何も考えることなく走り続ければよいだけです。

毎度超絶に混んでいる日勝峠と違い交通量の多くない狩勝峠は快適でした。




天候にも恵まれて展望場でしばし景色を楽しみながらここからのルートをどうしようかと考えました。
基本的に狩勝峠を走るとして、この先ずっとR38を走るか、それとも途中からr455に入るか。
時刻を確認すると13時くらい。
ここに来る途中便意の強襲があり公衆便所にて迎え撃ったので少々時間があやしいものの、地図を見ると札幌までの距離が出発地から半分くらい担っていることを確認。

おい!直線距離なら確かにそうだけどここらへんは山しかねえんだぞ!!

などという言葉は今地図と走行したルートを見ている自分にしか言えない言葉であり、ツーリング真っ最中の自分には思いつかない言葉なのであります。
となれば道道を走行する以外にありえなくr455を走ったわけなのですがどうしたことか記憶も記録もありません…
かなやま湖で少し記憶が戻ってきましたが走って楽しい道路だった…はずです。
しかし写真などがまったくない。
止まることを拒否するほど走行を楽しんでいたのか、鈍足車をぶち抜いたので止まることが不可能だったか、急いでいたということはこのツーリング中ではなかったので他に理由があるはずですが思い出すことはできませんでした。
また、地図を見て発見したのですが道東道、JR石勝線と並走する形でr136という道路があるのを確認。
トマムリゾートへと入るための道路なのはわかるのですがこのへんは基本的に山なので走りごたえがありそうだと思われます。
次回の調査ツーの楽しみにしたいかと思われます。
(試しに道道136号でぐぐると林道がでてきたがこれいかに?)

さて、かなやま湖を後にしてR38に戻ってきたわけですが、南下すると日勝峠へ、北上すると富良野方面へと向かえます。
日勝峠は論外であり一応ぼやっとした予定では青い池でもと考えてはいましたが、さすがに時間的に厳しいのでここらへんでルートを再構築していきました。
まずは昼食…
狩勝峠をこえてだんだん暑くなりはじめ、そろそろ腹も減ってきた具合でしたのでそれをなんとかするためのルートにしました。
具体的にはカレー、札幌にも支店のある『ふらのや』のカレーを食べようではないかと思ったわけです。

クソ暑いを連呼しながら到着。
14時15分到着
微妙な時間ながらも結構入っておりました。
さすが平日といえど観光地。
場所は市役所のすぐそばで神社の近くです。

注文はおすすめの(初めて入る店はおすすめ品を頼むことにしている)チキンカレー。
並盛り
並盛りでこれですか…という量でした。
見た目に完全にダマされるタイプの盛り方です。
小食な人はこれで全然十分、味はわりと辛めで辛いのが苦手な人は少し甘めにしてもいいかと。
チキンは簡単にほぐれるので食べるのに苦労はしないでしょう。
札幌にあるハルディのスパイシーチキンカレーと同じくらいの旨さでした。
残念だったのは横の席のスーツのおやじがやたら音をたてて食べる輩だったことですかねぇ…


つづく

2015年7月15日水曜日

6月11日~12日 えりも岬ツーリング その5

今日の北海道は最高気温が20℃?
は? 何の冗談だよと思ったら自分のところは18℃までしか上がらず寒いという状態になっております。
7月にこの気温はさすがに記憶にないですね。
道東の釧路の方が暑いなんてどうかしていると思われます。


晩成温泉と晩成の宿
時間がないので大急ぎで入浴となり大変残念ながら長湯を楽しむことができなかったのですが、全国的にも大変珍しいヨード泉(うがい薬のアレ)は堪能することができました。
自分は半身浴で長湯、サウナは楽しむが水風呂は苦手、上がり湯は盛大にがモットーにしておりますが、晩成温泉ではどれも楽しむことができました。
温泉は通常の浴槽の他に高温とジェットがあり露天はありません
露天風呂で虫と戦うのが嫌なので自分はあまり露天風呂に入らないのでアレなのですが、バルコニーがあるので景色を楽しむことは可能です。
ただし夜は真っ暗なので涼む他に使い道はありません。
ボデーソープやシャンプーなどは備え付けのものがあり自由に使うことが可能。
宿泊者の人にはバスタオルも貸してくれたと思います。
これが結構重要で赤井川温泉などはシャンプー類の備え付けがなく、タオルのたぐいはバイクの限られた積載では結構かさばりますし、乾燥させる場所がないと捨てざるを得ないという事態になるので助かります。


ヨード泉についてもう少し
このポスターは晩成の宿に貼ってありました
画像通りのお湯の色でにおいは薄くしたイソジンのにおいです。
自分は特に問題がありませんでしたが苦手の人であればお勧めはしないかと。
お湯自体はさらっとしていて湯冷めしにくいタイプ。
高温湯でなければわりと長時間入っていても大丈夫だと個人的には感じました。

サウナについて
広さは普通で設備も普通。
温度は90℃。
床と座る場所にタオルが引いてありますがマットがあってそれを使うらしい。
どうにも誰が使ったかわからないマットの使用は気が引ける自分にはちょっとアレなサウナでした。

晩成の宿について
部屋の写真

グーグルマップ上では『大樹町学童農業研修センター』として表示されているところです。
晩成温泉の真向かえにあって宿泊者は浴衣で歩いて行くことが可能です。
和室が8で洋室が1で自分は和室でした。
和室も確か部屋の大きいタイプと小さいタイプがあり、自分は小さいタイプでしたが一人で利用するには広すぎという感じでした。
料金は入浴料込で3000円、朝食は食パンとインスタントコーヒーが無料で食べれるはずですが自分は利用しませんでした。
夕食は晩成の湯の食堂を利用ですが、こちらも利用せず。
すいません、自分はただ泊まるだけの利用者だったのでこのへんは何とも…
ああ、インターネットの接続可能となってますがどうにもうまく繋がりませんでした。
これはちょっと残念、お陰で遅い回線速度でスマホを操作し続けることになりましたね。


入浴後に明日の準備などをしながらセイコマで購入した夜食と酒を平らげ床につきました。
が、潮騒がかなり大きくいつも硬い床に寝ている自分には布団は柔らかすぎて眠りに落ちたのはかなり先になりました。

つづく

2015年7月14日火曜日

6月11日~12日 えりも岬ツーリング その4

すっかり放置プレイを堪能してしまい申し訳ございません。
すでに7月となり北海道はようやく夏らしい気温と晴間が広がる絶好のツーリングシーズンとなっております。
自分も仕事終わりや休日に時間の許す限りバイクに乗り、ツーリングを楽しみ、メンテに明け暮れて気がつけばバイクの乗る以外何もかも後回しにしてしまいましたが、それでいいのでございます。
北海道ですからそれでいいのです!
バイクは雪が降ると乗れないのだから乗れるうちはひたすらに乗り、シーズンが終わってから山積みされた諸々を始末すればよいのです。
毎年そう思っておりますが今年は一層心がけて毎日を過ごしておりますよ。
さて、その結果雨でバイクに乗れない休二輪日がようやく訪れましたので一気に書いていきます。


えりもラーメンを食べ終えおみやげを購入しえりも岬の駐車場で沈みゆく夕日をぼーっと眺めるという贅沢な時間を過ごして心のなかを空にしてから今晩の宿である『晩成の宿』に向けて出発しました。
この時の時刻が17時31分。
目的地までの距離は84.5キロ。
自分のツーリング速度で走り続けるのであれば1時間少々で到着できる距離ですが、途中で夕飯というか夜食というかともかく食べ物を調達しなければならないので市街地(セイコーマート)を経由しなければならない予定がありました。
この時特に調べもせずに走りだしたのですが、えりも岬から東側の地域は基本的に何もありません
黄金道路とトンネルくらいしか存在せず庶野までは本当にそんな感じで、庶野から先は広尾までそんな感じです…
自分がえりも岬に最初に訪れた時は確か帯広から黄金道路を走ってきたのでどうしてもえりも岬まで渋滞はないというイメージがあるのですが走って納得しました、車など通らない。
時間帯的なものとかではなく多分年中こんながらっがらな状態なんだと思います。
理由は色々あるのですがここでは書かず話を先に進めます。

広尾町のセイコマに到着したのは18時50分頃で1時間20分ほどかかっていることになります。
黄金道路はかなり波が高く塩を含んだ飛沫が霧となっていてシールドに付着してかなり大変なことになりました。
バイクも着ているものも全て塩だらけになるという惨事を乗り越え、セイコマで食料と酒を調達してついでにトレイでシールドを洗って出発しました。
洗わなければ見えないってくらい白くなっていたのです。

広尾町でR336は黄金道路からナウマン国道へと名称がかわり、海岸線からやや内陸側を走るルートになります。
日が長い夏至間近の6月中旬ですが、すでに太陽は西の日高山脈の中に沈みなんとも言えない黄昏色の空。
街頭の一つも存在せずランドマークになるようなものは何もない道をやや不安な気持ちで走り続けました。
記録にないのですが多分豊似のGSでこの日最後の給油を行っているか、広尾ですでに給油していたと思います。
北海道の地方のGSは相当早く閉まりますので街が少ない地域では見かけたら給油が基本。

歴舟川の橋を渡ったあたりから本当にまわりに何もなくなり始め、無数の虫を衝突死させながら走り続けていたわけですが…夜のR336は本当にやばいと思いました。
車なら別段と思いますがバイクだと不安にかられて仕方なくなるような何もない感。
実際相当先まで何もないのですが、この焦燥感はひっくりかえせば旅をしているという感じでもありました。

そんな道を暗いTWのヘッドライト(これでもハイワッテージ化している)で走り続け、間違わずにr881に入り晩成の宿へとたどり着きます。
このr881もすごかったですね。
真っ暗な道路を海側に向かって走ることになり途中から大きな波の音がザザーンと聞こえるようになります。
何の音だと思うほどで、到着してもまっくらで海がまったく見えない中でこのザザーンという音はすごく遠くから聞こえる不思議な感じがしました。

到着時刻は20時。
晩成温泉の方で受付を済ませると入浴時間が20時半までと告げられ大慌てで着替えて入浴しました。

つづく

晩成温泉』 『晩成の宿